2012年11月18日日曜日

「情熱のピアニズム」

ジャズピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニのドキュメンタリー映画「情熱のピアニズム」、最終日のレイトショーに間に合いました。@黄金町ジャック&ベティ。監督は、「イル・ポスティーノ」のマイケル・ラドフォード。

ピアノを弾くペトルチアーニの姿。頭と手だけが弾いているようにも、手だけが別の生き物のようにも見えるのですが、もちろん頭や手だけでピアノが弾けるわけがなく、体の他の部分にかかっている力のことを思うと、ドキドキするような、怖いような気持ちになりました。

音楽に愛され、音楽そのものであった天使、としてだけではなく、相当悪いところもあった人としても、描かれていました。

酷い去られ方をしたらしい元妻、元恋人たちが、ペトルチアーニを語る時みな、キラキラした夢見るような表情になることには、いちいち号泣。

音楽だけでなく、語学においても天才だったようです。フランスからアメリカに渡って半年後には、スラングも使いこなし、訛りのない完璧な英語を話したとか。ラジオを聞いて覚えたんだとか。なんとも、羨ましい、と思ってしまいました。

全体的には、ジャズへの憧れを強くかきたてる映画でした。ペトルチアーニの子供の頃からのアイドルである巨匠たちが、こぞって彼と演奏したがったジャズ黄金期の終焉の頃。ああ、ヴィレッジ・ヴァンガードとかでライブ観たかったなあ、と思います。

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