2010年9月30日木曜日

C'est un chat noir.  



トガゼンさんの部屋の向かい、2階の窓に黒猫発見!

飛び降りそうで、飛び降りない。
通りの方に身を乗り出して、キョロキョロ見ている。

炭みたいに真っ黒で毛並みツヤツヤ。長い尻尾。

ハチもあれくらい大きくなっただろうか。

SHII-TAKE

トガゼンさんのアパートから歩いて2分くらいのところにある公園は、毎週木曜日と日曜日、マルシェ(朝市)になります。

八百屋、魚屋、肉屋、パン屋、チーズ屋、花屋、コンフィチュール屋・・・。日曜日のマルシェは規模が大きくて洋服やアクセサリー、ベッドのマットなんかも売っています。
Toursの街中からたくさんの人が買い物にやってきます。
ストリートミュージシャンもいます。この前の日曜日にはジャンゴ・ラインハルト風ギターの二人組がなかなか良い演奏していました。

今日は木曜日でマルシェのある日。
お店の数は日曜日の3分の1くらい。
お客さんはまばらで、落ち着いた雰囲気です。

写真はキノコ屋さんです。
SHII-TAKE(椎茸)300gと、前からずっと気になっていたCEPE(セップ茸)を1本だけ買いました。
セップ茸は他のキノコに比べてダントツで値段が高いです。日本の松茸みたいなキノコなんでしょうか?

土曜日にお客さんが来て天ぷらなどを作るので、このキノコもいっしょに揚げてみよう。

SHII-TAKEは日本のものと見たところ同じです。 

マルシェでお会計をするときは、言われた値段を聞き取らなければいけません。
ようやく少し慣れて来ましたが、早口で言われると「???」です。
そういうときは、10ユーロか20ユーロの大きいお金を出します。

2010年9月27日月曜日

les cdeaux

記事「スキヤキソング」のつづき。

おみやげに頂いたおばあちゃんの手作りコンフィチュール(ジャム)と蝶々の付いたショコラ。コンフィチュールの果物はおばあちゃんのお家の庭で採れたものだそうです。

コンフィチュールが入っている布の袋も手作りのようです。ロワール地方のお城の絵がアイロンプリントみたいなので貼付けてあって、お城の名前がサインペンで書かれています。4人で伺いましたが、それぞれに違うお城。

スキヤキソング


トガゼンさん(とその友達)がTGVの中で知り合ったというフランス人デパシオ家の夕食に招かれました。
デパシオさん一家はブルトン、ブルターニュ人です。

18歳の息子さんトリスタン君と15歳の娘さんグエン・マイルちゃんは、学校で日本語を習っているそうです。

19世紀に建てられたという古い建物、長屋風マンション。
美しくセッティングされたテーブルの上には、みんなの名前が書かれたネームプレートが置かれていて感激しました。
「祖母」はちゃんと漢字で書いてありました。
写真は、トガゼンさんの。

まず居間で食前酒フランボワーズのキールが振る舞われ、きれいに楊子に刺さったソシソン(にんにくの効いたサラミ)やオリーブ、パイ皮にぐるっと囲まれた小さいテリーヌなどを頂きました。

それからテーブルに移動して、食事が始まりました。

アントレ:
鴨のコンフィと鴨の薫製のサラダ

メイン:
ブッフブルギニョンじゃがいもとキャベツのグラタン添え
牛肉は24時間マリネしたそうです。
グラタンの上に、網状のカリッと焼かれたものが付いていました。

フロマージュ:
牛のヤギの、やわらかいの固いの、わりと近くの山奥の、修道院の・・・など、6種類。
ひとつ、このチーズは危険だから気をつけろ、とムッシュがしきりに言っていたチーズは、ぬか漬けのような味で意外に食べやすかったです。

デセール:
洋梨のケーキ、ガトーアメリカーナ

料理ごとに違うワインが供されます。
デセールのときはシャンパン。

これまで日本のレストランで、フランスのレストランで食べたどんなフランス料理よりも美味しく感じました。

お皿を下げたりワインを薦めたりするタイミングも含めて、ムッシュとマダムのサービスは最初から最後までびっしりと完璧で、でもそれを、なにやらジョークを言ったりしながら、歌でも歌いだしそうに楽しそうにやっているように見えるところが、素敵だなあと思いました。

それにしても、電車の中で会った見ず知らずの外国人にここまでのおもてなしをしてくださるなんて。

私も日本に帰ったら、きれいな食器を集めたり、和食が上達したり、したくなりました。
日本には一期一会という言葉がありますね。

食事の後、トリスタン君とグエン・マイルちゃん、末っ子のビエール・ウグくんの部屋を見せてもらったりした後(グエン・マイルちゃんの本棚には日本のmangaがびっしり)、居間で音楽の時間。

グエン・マイルちゃんはフォークギターを弾き、トリスタン君はトガゼンが持っているのと同じマリンバンドのCのキーのハーモニカを持っています。

演奏した曲:
上を向いて歩こう(グエン・マイルちゃんとツインギター、みんなで合唱)
My uncle and his tiny bag
Habanera
le papillon
港が見える丘

Habaneraのときマダムは目に涙をためて聴いてくださいました。
le papillonはちょうちょがヒラヒラするのが見えるようだ、と(おっしゃったと思う)。

トガゼンさんはハーモニカが少しうまくなっていました。
きっとロワール川でたくさん練習したのでしょう。
料理もがんばれ。
もうすぐスタージュ先(修行するお店)が決まるみたいです。

2010年9月21日火曜日

私のオンフルール


連休を利用してあすかちゃんが遊びに来ました。

金曜日の午前中で授業が終わる夫のトガゼンと3人で週末旅行。
抽象画の画家たちを魅了した港町、オンフルールへ。
Toursから電車とバスを乗り継いで5時間近くかかります。

ずっと楽しみにしていたのですが、2日前くらいから、体に異変が。
こ、これは、知っている、あのかんじ。
bossa 51の1枚目のレコーディングのとき初めて経験し(翌年2枚目のレコーディングのときにも!)その後も数年に1回、緊張と疲れと寒いのが重なったときにやってくる、女性に特有の病、それは・・・ぼーこーえん。

オンフルール2日目で、痛みがいよいよ悪化して病院へ。
宿のマダムが予約なしで看てくれる、英語を話すドクターがいる病院を紹介してくれました。

ぼーこーえんのフランス語と英語を辞書で調べてメモした紙を受付のマドモワゼルに見せて、私はこの病を得たのではないかと思う、と伝えると、
ああ、という表情になって、ドクターCuzinのところに行きなさい、と言う。
書類も受付番号もなし。

8畳ほどの四角い待ち合い室でしばらく待ってから、ドクターに会う。
症状を伝えると、すぐに処方箋を書いてくださり、その場で25ユーロ払う。
尿の検査はなし。
握手をして、診察室を出る。
Bonne voyage(良い旅を)と言ってくださる。

処方されたぼーこーえん用抗生剤は、スポーツドリンクみたいな、水で溶かして飲むタイプで、フルーツのような甘い味がしました。
一袋を1回だけ。日本だと3日くらい飲み続けるのに。

寝込むほど痛いぼーこーえんは初めてで、血尿がなかなか止まらなくて、恐ろしかったです。

私のオンフルールは、宿のベッドから見上げた、四角い窓に切り取られた青い空。
1時間おきに、町に2つある教会の鐘の音がステレオで聴こえました。

帰りの電車の中で、オンフルールの素敵な場所のことを、
写真の上手なあすかちゃんが写真を見せながら話してくれました。

エリック・サティ記念館は、アートとしての完成度非常に高く、
聴覚&視覚のための仕掛けが丹念に仕組まれた、かなりチャーミングな、楽しい場所のようです。

機会があったら訪れてみたいです。

世界でいちばん好きなお酒、りんごのブランデー「カルバドス」も、いろんなのを飲んでみたいです。


いま、私は桃を持っています。

J'ai la peche.

フランス語で、とっても元気です、という意味だそうです。

メルシ宿のマダム、メルシおじいちゃんドクターCuzin、
メルシあすかちゃん&夫のトガゼン。
メルシ私の健康。

みなみなさまにおかれましても、どうぞお体おだいじに、
よい秋をお過ごしください。

2010年9月17日金曜日

ギターを買いました。

フランスのToursという街にいます。
パリからTGVという新幹線みたいな電車で1時間くらい、
ロワール川という大きな川がある街です。

夫のトガゼンのアパートにはインターネット接続がなくて、
インターネットは駅前のマクドナルドでやっています。

マクドナルドはフランスでは「マクド」。
関西と同じですね。

一昨日、ギターを買いました。
Toursの楽器屋さんで。

いくつか見せてもらって、試し弾きさせてもらうとき、
お店のご主人がチューニングしてくれるのですが、
チューニングは電話の受話器を外したときの音「ツーーーー(Aの音)」を使っているため、
だれかが電話をしているときは、じっと待っていなければならないのでした。

少し迷って、Hornerのガットギターをお買い上げ。
120ユーロでした。

ちょっと予算オーバーだったのだけど、
2月に日本に帰るとき、買い取ってあげてもいいよ、とお店のご主人がおっしゃるので。

だけど、愛着がわいて日本に連れて帰りたくなるかもよ、
それはそのとき決めればいいんじゃない?、とも。

ボディーが小さめで、とても軽いギターです。
音も軽くて、乾いている。
乾いた音がするのは、空気が乾燥しているからだと思います。
特に、ジャラーンとストロークで弾くときの音が
軽快で、すっきりしていて、愛らしいです。

はじめまして、こんにちは。
5ヶ月間(たぶん)、どうぞよろしくね。