2012年2月21日火曜日

まぼろし

フランソワ・オゾン監督の映画、近くのTSUTAYAでもけっこう置いてあるみたい。数日前には「スイミング・プール」を、昨日は「まぼろし」を観た。どちらも主演はシャーロット・ランプリング。

あの独特の容貌、独特の目つき、にもかかわらず、「まぼろし」で演じられる女性は「スイミング・プール」のときとはぜんぜん違う人のように見えた。すごいなあ。

主人公マリーが他の男とセックスしている最中に突然大声で笑いだすシーンで、つられて笑ってしまった。「だって軽いんだもの」と言いながら笑うのである。失踪した夫は大男だったのである。つまり、可笑しいだけでなく切なく哀しい場面なのだけれど、可笑しかった。観終わった後しばらくしてこのシーンを思い出してまた笑ってしまったくらいに。

後半、つらく悲しく重苦しく緊張感あふれる場面で、またマリーが高らかに笑いだすシーンがあるのだけれど、そのときもつられて笑いそうになった。

シャーロット・ランプリングの表情を観ていると、ヘビににらまれたカエルのような気持ちになる。他の出演映画もまだまだ観てみたいなあという気持ちになる。

熟年の美しい深みのある女優さんが深みのある演技をする映画が好きです。


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