6日目は萩から長崎への移動日でした。
トガゼンにお願いして高速を使わず時間のかかる山陰ルートで。
寄りたかった場所がふたつほどあったので。
ひとつは、香月泰男美術館。
ツアーに発つ直前、近所のカフェに置いてあった昔の暮らしの手帳の特集で偶然見た「おもちゃ」に、
がしっと掴まれたのでした。
心はもう愛する長崎に飛んでいてそわそわしているトガゼンでしたが、
「あなたが離れられんやろう」の母の予言どおり・・・
愛らしいおもちゃ、そしてユーモアたっぷりわっくわっくさせてくれる動物の版画たちと対照的な、
どす暗い色調の「シベリア・シリーズ」。「私はいま、シベリヤで幾夜夢に見続けた、
自分の生まれ育った山口県の三隅町に住んでいる。
周囲の山の彼方に五つの方位がある。
ホロンバイル、シベリヤ、インパール、ガダルカナル、
そしてサンフランシスコ。
いまわしい戦争にまつわる地名に囲まれた山陰の小さな町。
ここが私の空であり、大地だ。
ここで死にたい。
ここの土になりたいと思う。
思い通りの家の、
思い通りの仕事場で絵を描くことができる。
それが私の地球である。」(「〈私の〉地球」(油彩、1968年)に付けられた香月泰男自筆の解説文)
初めて長距離をドライブして、日本の自然、特に山の美しさに驚き魅了されている私に、
すっと入ってくる言葉でした。
サービスエリアには各地の美味いものがあふれ、トイレはぴっかぴか。
水はいくらでもただで使えるどころか温泉まであって。
人に出会い、おもてなしを受けて、あたたかい言葉をもらって、感謝して、
こちらからも精一杯をお返しして、またもらって・・
そういう人間の営み、循環が麻痺して、おぞましい体験がなされたのが、
ほんの70年ほど前のことだなんて。
襟を正すためにも、この場所へ時々来たいと思いました。
たちまちにハッピーになれるおもちゃなどがいっしょにあるので、
間違いなくまた来ると思います。
シベリア収容所からこっそり持ち帰った豆から育ったという、サン・ジョアンの木
香月泰男美術館
http://www.city.nagato.yamaguchi.jp/~kazukiyasuo/
そして、さらに日本海沿いに進み・・・
死ぬまでに行きたい!世界の絶景で教えてもらった場所。
橋の向こうが角島です。
橋の向こうが角島です。
で、、、ついに長崎へ。
長崎では、帆船祭開催中でした。
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